もう一度観たいあの映画 VOL.49 『スタンド・バイ・ミー』
監督:ロブ・ライナー 原作:スティーヴン・キング
【STORY】
オレゴン州の小さな町キャッスルロックで暮らす、感受性豊かな12歳の少年ゴーディ。ゴーディには彼と同様に家庭に問題をかけているクリス、テディ、バーンの同級生がいて、4人はいつも一緒につるんでいた。ある夏の日、バーンが列車に跳ねられた少年の死体が森の中で野ざらしになっているという話を耳にする。4人は好奇心からその死体を探す旅に出ることになるが…。
【REVIEW】
原作はスティーヴン・キング。映画タイトルは「スタンド・バイ・ミー」ですが、原作のタイトルは「The Body」、ずばり「死体」です。同年代の少年の死体が森の奥深くで野ざらしになていると聞いた12歳の少年たちは、「発見したらヒーローだぜー」みたいな軽いノリで、30㎞先の森に向かいます。12歳と言えば小学生…この映画を観ていると自分が小学生の時代にタイムスリップしているようなノスタルジックな感覚になってきます。親に嘘をついて出かける冒険、なんかワクワクしますよね。この年代をギャングエイジとも呼びようです。自分たちの仲間を集めて行動するようになり、親や先生から離れていくそんな時期です。
道中、いろいろとハプニングが起きますが、最終的に4人は「死体」を発見します。そして、あろうことか死体を持ち帰ろうとします。この時にゴーディが言います。「こんなことじゃダメだ。」こんなことでヒーローになっても意味がないってことですね。帰り道、4人にもう軽いノリはなく、この冒険で少年たちが大きく成長したことがわかります。そしてエンディングに流れるのはベン・E・キングの「Stand By Me」。「そばにいてほしい」…切ないですね。ひと夏の冒険が終わり4人は小学校を卒業、それぞれの道を歩み始めます。
本作ですが、4月から復活した「午前十時の映画祭11」にもラインアップされています。
◇『午前十時の映画祭11』
監督:ロブ・ライナー 原作:スティーヴン・キングといえば、この映画も。
◇『ミザリー』
少年4人の中でもクリス役を演じたリヴァー・フェニックスは存在感がありましたね。フェニックスがヴェネチア国際映画祭で主演男優賞に輝いた映画はこちら。
◇『マイ・プライベート・アイダホ』
イラク侵攻に正当性はあるのか?イラクは大量破壊兵器を保持しているのか?弱小新聞社の記者たちがその真実に迫ります。こちらもロブ・ライナー監督です。
◇『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』
もう一度観たいあの映画 VOL.49 『スタンド・バイ・ミー』
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